欧米ストック型住宅市場ではすでに普及しているラミネートフロア、これから普及する日本市場

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ラミネートフロアの世界市場

ラミネートフロアの年間生産数想定と生産国

EPLF生産数2006-2014EPLF生産数2006-2014左図は欧州ラミネートフロア生産者協会加盟21社の2006年-20104年の生産数量である。同協会加盟企業の生産数量は世界の約50%である。
加盟企業の国別企業数は以下の通り。
ドイツ10、ベルギー3、トルコ2、フランス1、オーストリア1、スイス1、イタリア1、ポーランド1、ポルトガル1

同協会加盟21企業のうち、日本市場に参入しているのはドイツクロノテックスとベルギー企業1社、合計2社だけである。(2016年1月末現在)


  • ■世界の年間生産数(想定)
    • 2014年:10億平方メートル
    • 2015年:11億平方メートル(中国での生産が増大している)
  • ■主要生産地区は欧州、国別ではドイツの生産数が多い
    • ラミネートフロアの過半数(55%)は欧州各国で生産されています。
    • ドイツにはクロノテックスを含め年間6000万平方メートル生産するメーカーが数社あり、ラミネートフロアの主要生産国であり、生産技術の要となっています。

主要市場は欧州と北米、世界100カ国で使用

  • ■主要市場(西欧と北米)は高級品市場
    • 欧州では、既存建築物の20%にラミネートフロアが使用されています。
    • 消費量の多い国は、ドイツ、フランス、英国(Great Britain)、オランダ、スペイン。
    • 近年、床材無垢志向の強いアメリカ(USA)でも、ラミネートフロアが急激に普及してきています。その理由はラミネートフロアの安っぽさが払拭されたためと云われています。
  • アジア、アフリカ、南米は安価の魅力で普及
    • アフリカでは南アフリカとエジプト、南米ではメキシコとチリがラミネートフロアが普及している国となります。
    • アジアはラミネートフロアの普及が遅れている地域です。中国国内での生産が始まっていますのが、統計的生産数は不明です。

欧米先進国でラミネートフロアが普及している理由

  • ■ストック型住宅のリフォーム用フロア材として普及
    • 欧米先進国の住宅はストック型住宅であり、施工が簡単なラミネートフロアはリフォーム用フロア材として広く採用されています。
    • 欧米先進国でラミネートフロアが普及した理由には、ラミネートフロアの機能だけではなく、安っぽさがなくなり無垢フローリング材と同等の評価が得られた結果と思われます。
  • 欧米主要国の既存建築物の流通シェアは70%以上
    • 既存建築物とは中古物件であり、年間の建築物流通総数に対する既存建築物の流通シェアは、先進国では高くなっています。
    • 主な国の既存建築物の流通シェアは、英国約90%、ドイツ・フランス80%強、アメリカ70%強となりいずれも50%を超えています。
    • 日本の既存建築物流通シェアは10数%となっています。



ラミネートフロアの日本市場

ラミネートフロアが日本で普及していない主な理由

  • 住宅の寿命が短いと思われている
    • 日本人では住宅の寿命は35年と思われています。
    • このため、住宅の資産価値は年々減少し一代で資産価値は消滅してしまいます。資産価値の無くなる住宅ではリフォームしても資産価値はあがりませんので、多少の不具合には我慢して住み続けるためフロア材の張替えなどは稀に行われるだけ。
  • フロアの張替えを考慮した施工としていない
    • フロアの張替えを前提とした施工では無いためフロアの張替えには多くの時間と費用が必要となります。

日本でもラミネートフローリングは普及するのか

  • 日本のラミネートフロア市場(2011年春)
    • 日本では4社から6社のラミネートフロアが輸入されています。
    • 輸入数量を全て新築住宅に使用したとしても新築住宅床面積の1%未満であり、普及率の低い国である。
  • 販売会社の連携(横のつながり)ができつつある
    • ラミネートフロアの下地マットや見切り材(アクセサリー)などで日本標準の商品を採用する動きがある。
    • 日本のラミネートフロア施工に合った見切り材が開発されれば、施工の標準化ができ、普及の一助となるはずである。
  • 長期優良住宅(ストック型住宅)の床材として普及が期待される
    • これからの長期優良住宅(ストック型住宅)の床材を含め、ラミネートフロアは新築住宅に採用されると期待されています。