サーモウッドJ-DECKの施工ヒント(施工ポイント)

HOME > サーモウッドJ-DECK > 施工ヒント

サーモウッド販売サイトは誤った商品説明が散見されますのでご注意を!

J-DECKの施工ヒント:

このページは2010年4月1日から新サイト「ウッドデッキを自作する(仮称)」へ引き継ぎました。
新サイトではサーモウッドの特長を生かしたウッドデッキ作成だけではなく、木材の使い方や、DIYの楽しみ方などをDIY初心者向けに記載しています。DIY上級者やプロのウッドデッキ施工業者の方もご覧になれる内容となっています。

新サイトはこちら

サーモウッドデッキは施工が簡単です
(以下の記載内容は近日中に削除いたします)

サーモウッドデッキ施工のポイント
サーモウッドには他の外構木材にはない寸法安定性などの特長があります。
サーモウッドJ-DECKの施工説明により、サーモウッドやJ-DECKの特長を説明いたします。
サーモウッドJ-DECKの施工ポイントは下記となります。
①幅反りやねじれが少なく、切削性が良いため施工が簡単である。
②加熱処理により木材の中心部まで耐久性が高いため、切り口に防腐剤を塗布する必要がない。
③サーモウッドは木裏側に反るため、デッキ床板や、手すりそして幕板は木表側を見せる施工とする。
④施工後も寸法安定性が良いため、床板のビス止めは材幅の中央に1本(2本ではなく)を推奨する。
⑤含水率の低い乾燥材であるため、水性塗料でも油性塗料でも塗装性は良好である。


サーモウッドの物理特性とJ-DECKのサイズ特性を生かしたデッキ施工は下記となります。

1:デッキサイズを決める

デッキサイズを決める

デッキの施工場所とデッキのサイズを決めます
(1)デッキのサイズは自由に設計します。
①施工場所にあったデッキサイズを大まかに決めます。デッキの詳細サイズ決定は床板サイズや階段(ステップ)サイズなどの全てのサイズが決まってからとなります。
②J-DECKでは床板サイズとして33x95mmを床板間隔(目地)は5mmを推奨しています。

(2)ラフな仮のデッキサイズは10cm(100mm)単位とし、最終微調整は目地間隔で
①床板の幅95mmと床板間隔5mmの合計は100mmとなります。
この10cmを基本としてラフサイズを決め、最終サイズの微調整は目地の大きさを4mmや6mmなどに変更してご希望のデッキサイズに施工します。
②デッキサイズに合わせるため床板サイズを縦挽きし狭くするよりは、目地間隔を調整したサイズの微調整をお勧めいたします。縦挽き(長さ方向のカット)は止むを得ない時だけとして下さい。

2:根太間隔と束間隔そしてデッキの高さを決める

根太間隔、束間隔そしてデッキの高さを決めます。

根太間隔は重要です、「狭すぎず広すぎず、等間隔に」
(1)デッキ床板には適切な「たわみ量」が必要です。
デッキ床板のたわみ量は床材のサイズ、根太間隔、荷重、材料のヤング率で決まります。たわみ量が大きいとトランポリンのようなフワフワとした床となり、たわみ量が少ないと舗装道路の上を歩くようで疲れます。
(2)J-DECK の根太間隔は500mmから650mmを推奨いたします。
(3)根太等間隔となるように設計します。
根太は束とビス止めし、床板は根太にビス止めします。デッキ完成後は根太は見えなくなりますが、束や床板のビスは見えてしまいますので綺麗な出来栄えとするために根太は等間隔に設置します。
(4)根太を受ける束の間隔は650mmを推奨いたします。
束間隔は、根太のたわみ量が少なくなる間隔とします。
荷重300kgで束間隔を650mmとした場合、根太のたわみ量は約0.5mmとなります。
(4)デッキの高さは、住宅から出入りする場合は、住宅のフロアの高さと同じ高さが理想ですが、窓の構造上、住宅フロアとデッキの高さを同じ高さにすることはできませんが両者の高さに大きな差がないようにデッキの高さを決めます。

3:図面を完成し、木拾いし発注します。

木材の必要数をサイズ別に集計する作業を木拾いと言います
(1)木拾いのコツは、木材のサイズを少なくし、デッキ材であれば束・根太・床板などのサイズを統一(共通部材)することです。J-DECK各サイズの長さは3900mmなので、木拾いの長さは3900mmとなりますので、3900mmで20本、25本などと必要本数を集計します。
(2)デッキ作成に必要な資材の納期は下記が目安となります。
①J-DECK:納期3日(平日のみ営業)、土日休日の納入は可能。
②塗料取寄せ:納期2日から3日(インターネットで購入時)
③束石(平石など):1日(お近くのホームセンターで購入時)
④J-DECK専用ビス:納期3日(平日のみ営業)
納期は余裕を見て、1週間前に発注し「納入日指定」をお勧めいたします。

4:各部材用J-DECKの選別と塗装作業

最初の作業は各部材用J-DECKの選別をかねた1回目の塗装作業

根太用部材は真っ直ぐなJ-DECKとします。
(1)各部材に求められる選別基準は下記となります。
①根太用部材:幅反り(刀反り)のない、真っ直ぐなもの。
J-DECKの幅反りは1枚では目で見ても分からない程度です。2枚のJ-DECKを平らに置き2枚の間に発生する隙間がより少ない(または隙間がない)ものを根太用部材とします。
②床板用部材:木表が綺麗なもの。
J-DECKの床板施工は、木表が上となり木裏が下となります。J-DECKは木表の木目が綺麗となる製材方法を指示しています。また、J-DECKの原材料等級はgradeAで、サーモウッドの原材料規格gradeA+Bより上級となりますが、「綺麗」の基準は各自の判断となります。
③束:短くカットして使用しますの特段の選別基準はありません。
(2)1回目の塗装をします。
①塗装の目的
サーモウッドJ-DECKの耐久性はclass2ですので、無塗装でも外構木材として使用できます。塗装しますと耐久性はclass1となりますが、塗装の目的は耐久性classの向上よりは、経年変化(日焼け、細かい干割れ)防止となります。
デッキ完成後には塗装できない部材の塗装と、床板は2回塗装するため1回目の塗装は施工前にします。床板2回目の塗装はデッキが完成し施工時の汚れを落としてからとなります。
②塗装の注意点
塗装は全面塗装します。塗料には水性と油性がありますが油性塗料を推奨いたします。
塗料はよくかき混ぜると注意書きされていますので、必ず実行してください。DIYの殆どの方は塗料の撹拌不足となっています。
油性塗料の塗布作業は刷毛ではなく、ぼろきれに塗料をつけ軽くこする程度で十分です。塗りむやら塗りすぎに注意してください。
DIYの殆どの方は塗りすぎとなっていますので、床板部材の塗装では塗装後ぼろ布でふき取ることをお勧めいたします。
塗料が乾くまで6時間から12時間かかります。

5:整地し束石または平石を置く

各束石の高さが同じになるよう作業します。

整地し束石または平石を設置します。
(1)整地は大切な作業:
整地の目的は地面を平らにする(レベルを出す)ことですが、結構手間の掛かる作業です。DIYでデッキを作成される方は10mm程度のレベル精度で整地し、束と根太の取り付け作業で根太のレベルを出すことをお勧めします。除草シートや小石を敷き詰めますと施工後の雑草を防ぐ効果があります。
(2)束石または平石を並べる:
サーモウッドの耐久性はclass2で土に触れない環境で使用すべき外構木材です。一般的にデッキの束は高さ10cm以上の束石の上に設置しますが、束石の上面の面積は小さいため束石の位置決めや高さ揃えは手の抜けない作業です。
束石の代わりに150mm角または200mm角、厚み20mmほどの御影石平石やコンクリート製タイルを使用しますと束施工時の位置決めは簡単となります。平石を使用しますと仕上がりも束石より綺麗かもしれません。束材に薬剤注入材や白太を含む外構木材を採用する時は薬剤がない内部や木材の辺材(しらた)が腐りますので、平石ではなく束石を使用し地面と束の距離を十分確保してください。

6:束を作成し根太をビス止めします

デッキ施工の開始です。先ずは束の作成から始めます。

このサイトでは束は合わせ束との説明とします。
(1)J-DECKサイズ33x95mmを3枚合わせて束を作成します。束を合わせ束とする理由は、束を自立させ、根太の高さ調整が正確で簡単とするためです。
(2)合わせ束は片面2本から3本のビスで、両面ビス止めします。
(3)束を束石(または平石)の上に置きます。

(4)根太を束にビス止めします。
①両端の根太の高さを目的の高さに揃える。両端の高さを揃える方法は各種ありますが、住宅用のデッキであれば住宅は水平に建てられていますので、基礎や吐き出し窓または外壁材の水平性を利用する方法が有効です。
②水平が取れましたら、ビス1本で仮止めします。根太の長さ精度はデッキの仕上がりを左右しますので、長さカットは正確に。一般家庭用デッキは束と平石をL型金物で結合しなくてもデッキの自重やビスの保持力でがたつきや移動はありませんが、斜面を利用したデッキやバルコニーであれば十分な基礎や基礎と束(または柱)の結合は必要となりますので設計士様と打ち合わせしてください。
④両端の根太に糸を張り残りの根太の高さを揃え本締めする。ビスの本締めには束の両側から合計2本から4本のビスを使用します。
(3)床板の長さつなぎ用束について
①J-DECKの長さは3900mmです。従いまして3900mm超の長さや3900mm以下のデッキでも長さ歩留りを良くするために長さをつなぐ施工が必要となります。
②長さをつなぐ場所の根太は根太を二重にし左図のような束と根太を作成します。束は3枚合わせとし、自立可能な束としますと作業性は良くなります。
③ビスは木口(木材長さの端部)から20mm以内に打ちますと木口割れが発生する事があります。J-DECKビスは木口から15mmの場所でも木口割れが発生しないようにビスの先端とネジ山に特殊加工をしていますが、木口近くのビス止めはJ-DECKの端材でテストしてから慎重に作業してください。必要に応じ下穴を開けてください。


7:デッキ床板施工

デッキ床板施工をしますとデッキの完成はまじかです。

サーモウッドJ-DECKの床板施工はプロ並みの仕上がり
(1)J-DECK床板は木表を上にして使用します。
サーモウッド以外のデッキ床板は木裏を上にして使用します。
「木材は木表側に反ります」ので、一般的な木材を使用したデッキ床板は木裏を床板の表面とし床材が下側に反るように施工します。
サーモウッドは木裏側に反りますので、綺麗な木表を見せる施工ができます。
サーモウッドは寸法安定性が良い木材ですので「木裏反り」は目視では確認できない程の軽微な反りです。この軽微な木裏反りには、床板に雨水を溜めない効果があります。
リブ加工付きのサーモウッド床板は、木裏や木表に関係なくリブ加工面を上にします。
(2)床板は直行する各根太にビス1本で留めることができます。
①床板に使用するビスはステンレス製ビスを使用します。
スチール製ビスは錆びて、錆びが床板に黒い染みとなって付着します。
②J-DECKの床板は寸法安定性が良いため、床板材の中央部に1本のビスで十分です。2本のビスで床材を根太に固定しますとビスとビスの中央部やビスの場所で干割れすることがあります。
③床板と床板の隙間(目地)が等間隔となるように床板施工をします。
目地の大きさに合ったスペーサーを使用しますと床施工は綺麗で早く仕上がります。床板最後の5枚程度の施工は、目地の調整が必要となりますので、目地の大きさ(幅)を変更するべきかを判断してください。
目地変更幅は1mm程度でしたら、殆ど気になりません。少なくとも最後の床板1枚の幅をカットしたり、継ぎ足すよりは目地の幅調整の方が綺麗な仕上がりとなります。
④床板のビス止めは、ビスの頭が床板に食い込まないように施工しますと綺麗な仕上がりとなります。ビス止めの最後の1回転はゆっくりとドライバーを回転させます。
⑤J-DECK専用ビスは次のページで説明いたします。

8:幕板とステップ(階段)を取り付ける

仕上げに幕板(スカートボード)とステップ(階段)を取り付けます。

自家製デッキの完成は間近です。
(1)幕板(スカートボード)
幕板はデッキ板と根太を覆うのが目的です。デッキ板の厚みは33mm、根太の高さは95mmですから幕板のサイズ(長辺)は128mm以上必要となります。J-DECKでは33x140を幕板サイズとしています。根太だけを隠すのであれば根太と同じサイズの33x95を幕板としても使用可能です。33x95を幕板とする場合はデッキ床板を根太より33mm外に出し、その下に幕板が収まる施工となります。幕板は省略しないで下さい。
(2)ステップ(階段)一段の高さや踏み板の大きさ(広さ)は、ご家族の構成を考慮しお決めください。ステップが土に触れないようにするためステップの下には平石を敷きます。

9:仕上げ塗装をし完成です。

仕上げ塗装をして完成です。

汚れを落としてから仕上げ塗装をし完成です。
(1)塗料には1回塗り、2回塗り、3回塗り仕上がりがありますが、経験上2回塗り仕上がり以上の塗料が長持ちし結果的には経済的となりました。
(2)デッキ施工で、デッキは靴跡などで汚れていると思われますので、先ずは水拭きまたは箒で汚れを落とします。次に1回目の塗装(項目4番)で使用した塗料を見える場所だけ塗ります。
(3)デッキ完成後の塗装では、塗料がデッキ以外に付かないようにマスキングテープで塗りたくない場所を保護します。塗料は良く撹拌し、塗りすぎない、塗りすぎた時は拭きとることがポイントとなります。
(4)この仕上げ塗装は、デッキ完成後すぐにできない場合があります。デッキ完成後1カ月以内に仕上げ塗装することをお勧めいたします。

これで、サーモウッドJ-DECKを使用したデッキができあがりました。フェンスやルーバーを取り付ける場合は、上記施工方法を参考にして設計施工してください。

10:塗装のまとめとメンテナンスについて

デッキ材のメンテナンスは塗装となります。

推奨したい塗料は高額商品ですが経済的
(1)水性塗料か油性塗料かの選択
初回の塗装で選択した塗料(水性か油性か)がメンテナンス塗装でも使用されます。
メンテナンス塗装を考慮しますと油性塗料が一般の方にはお勧めとなります。

(2)油性塗料でお勧めできる商品は下記となります。(順不同)
①オスモカラー:「デッキオイル」または「ウッドステインプロテクター」
②プラネットカラー:「ウッドコート」または「ウッドコート」+「グロスクリアー」
③シッケンズ:「セトールTSL」または「セトールTSL」+「セトールデッキ」
上記3メーカーの塗料はホームセンターでは入手しにくい商品です。
価格は高額商品となりますが、持ちが良く結果的には経済的です。
弊社では、塗料の取り扱いはしていませんのでご自身でネット販売で安価なサイトよりご購入してください。
塗料のサンプル缶はオスモカラーとシッケンズで無償でいただけますので、ご希望の塗料と色を決め日本の各代理店(輸入元)にお問い合わせください。塗装サンプル作製依頼は上記3社にご相談下さい。

(3)メンテナンスについて
メンテナンスは塗料が薄くなる前に再塗装して下さい。
塗膜が部分的になくなりますと、再塗装では塗膜のある場所とない場所で色が異なりますので、塗膜があるうちに再塗装することをお勧めいたします。