ラミネートフロアの規格と等級(傷の付き難さはJAS規格の比ではありません)

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ラミネートフロアの規格と等級

本サイトの説明は、EN13329-2006に準じた説明となります。

規格と等級について

ラミネートフロアは欧州規格EN13329

EN13329(Laminate floor Coverings)には、ラミネートフロアの寸法精度、施工時のジョイント部の隙間、浸漬膨張率や剥離試験など20項目の試験項目(規格)があります。

試験結果の総合評価は6段階で評価されます

6段階の評価(クラス分け)に大きく影響するのは耐摩耗性と耐衝撃性です。
特に耐摩耗性がラミネートフロアの評価では一番差が付く試験項目で5段階で評価されます。
ラミネートフロアはキズに強い商品で、最下位の耐摩耗性(AC1)でも日本の一般フローリングは合格することは不可能と思われます。

ラミネートフロアの等級(クラス)


ラミネートフロアの等級(EN13329)と判定基準
用 途 住宅用フロア(土足歩行可能) 住宅・事務所・店舗用フロア
等級番号 Domestic
21
Domestic
22
Domestic
23
Commercial
31
Commercial
32
Commercial
33
耐摩耗性評価
耐初期摩耗(IP)試験
AC1
IP≧900
AC2
IP≧1500
AC3
IP≧2000
AC3
IP≧2000
AC4
IP≧4000
AC5
IP≧6000
耐衝撃性試験評価
IC1 IC1 IC1 IC1 IC2 IC3
耐汚染性試験評価
Groups 1 and 2
Group 3

4
3

5
4

5
4

5
4

5
4

5
4
耐シガレット性 -

 4以上

4以上

4以上 

4以上 4以上
耐キャスター傷性 - - 可視変化無し 可視変化無し 可視変化無し 可視変化無し
浸漬試験厚み膨張率 最大20% 最大20% 最大20% 最大18% 最大18% 最大18%
備 考 ①表示義務
ラミネートフロア規格(EN13329)では、等級番号と耐摩耗性評価番号をフロア材梱包に表示する。
②耐初期摩耗試験結果(IP値)と複合フローリング規格(JAS)の耐摩耗試験(JIS)
当耐摩耗試験JISは試験機500回転の重量減少率で判定(傷が付く)する。
EN13329の耐摩耗性試験は試験機100回転ごとに初期摩耗(すり傷)の確認をしIP値とする。
初期摩耗をIP、化粧面が無くなり下地が現れた試験回数をFPと言います。


住宅用クラスと事務所・店舗用クラス

ラミネートフロアの規格(EN13329-2006:Laminate Floor Coverings )の試験項目のうち、7項目の試験結果はラミネートフロアの等級(クラス)分けに使用されます。
最下位クラスのDomestic21でも重歩行用の床材です。
上表より耐摩耗性試験結果と耐衝撃性試験結果がクラス分けに大きく影響することが分かります。
一般的なラミネートフロアはCommercial31の評価と思われますが、多くの商品はラミネートフロアの評価クラスを記載していません。
ラミネートフロアは必ず評価クラスを確認してからご購入して下さい。傷に強いラミネートフロアですが、Domestic21の耐初期摩耗値は900回転以上であり、Commercial33の耐初期摩耗値は6000回転以上ですので、傷の付きにくさには大きな差があります。
耐摩耗性と耐衝撃性は重要な試験項目ですので、下記に説明いたします。

傷の付きにくさ(耐摩耗性)は、5段階で評価されます。




傷の付きにくさは、やすりの付いた試験装置で行われ、初期摩耗値(IP値、目視で傷が確認できるまで)が測定されます。この試験は耐摩耗試験耗と呼ばれ、試験結果はIP値をAC1からAC5までの5段階に評価します。
ラミネートフロアであれば、耐摩耗試験結果は最低でも900回転(AC1)以上となります。一般的なラミネートフロアであれば耐摩耗性試験結果は2000回転(AC3)以上となり、6000回転以上のやすり試験に耐える商品もあります。

物を落とした時の凹みにくさ(耐衝撃性)は3段階で評価されます。

耐衝撃性の比較図物を落としても凹みにくいフロア、凹みにくさは3段階の評価。

凹みにくさの試験は耐衝撃性試験で行われます。

試験には大小2種類の鋼球が使用され、大鋼球(Large ball)を落とした高さと小鋼球(Small ball)を打ち込んだ力を組合わせて3段階(IC1,IC2,IC3)に評価されます。