クロノテックス・ラミネートフロアに関連するFAQ(よくある質問)

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商品ご購入前、施工前のFAQ

Q:クロノテックスはF☆☆☆☆商品ですか? A:Yes.  F☆☆☆☆を説明いたします

A:クロノテックスラミネートフロアはF☆☆☆☆大臣認定品です。

  • (認定書):認定書番号は「MFN-2301」(木質系フローリング)、ご入り用の方には「認定書のコピー」を送付させていただきます。
  • (ホルムアルデヒド放散量F☆☆☆☆について):発がん性の疑いがあるホルムアルデヒドは多くの建材から放散しています。このため、WHOや厚生労働省はホルムアルデヒド室内濃度を最高規制レベルのF☆☆☆☆としています。このWHOの指針値は厳しい値で世界では日本を含め数カ国しか採用していません。F☆☆☆☆商品であれば使用数量に制限がありません。
  • (ホルムアルデヒド放散量の表記は3通り):以前ホルムアルデヒド放散量表示はJISではE、JASではFcの記号を使用していましたが、E0(イーゼロ)もFc0(エフシーゼロ)も厚生労働省の指針値をクリアする等級ではないため、F☆☆☆☆を新設し、表示方法の異なっていたJISとJASはFと☆の数で統一表示することになりました。
  • (欧州はE1):欧州ではホルムアルデヒド放散量の規制はE1(F☆☆相当)です。ラミネートフロアの規格はEN(欧州連合規格)でありJISやJASではありません。そこで、クロノテックスは日本でラミネートフロアを安心して使用していただくため個別に大臣認定を受け等級区分F☆☆☆☆を取得しています。
  • (日本ではF☆☆☆☆を誤解しています):日本では国産建材も輸入建材もF☆☆☆☆認定品でなければ使用できないと誤解されています。繰り返しとなりますがF☆☆☆☆はホルムアルデヒド放散量においてで使用制限を受けない商品であり、F☆☆☆やE1は使用できない商品ではなく使用数量に制限がある商品です。世界では素晴らしい建材が多く生産されていますが、その殆どがF☆☆☆☆試験を受けていません。日本のF☆☆☆☆規制は、結果的に世界の素晴らしい建材の輸入障害となっています。因みにホルムアルデヒド放散量の測定には生産直後の試験体を使用します。時間の経過とともに放散量が減少するため生産直後の試験体を採用します。


Q:日本にも傷に強いフローリングがありますが? A:日本規格の比ではありません

A:JAS床材の耐摩耗試験は傷がつく前提で傷の程度を試験します。EN13329の耐摩耗試験は初期摩耗発生までの試験です。

  • 耐摩耗性試験器具はJASもENもISOを採用しています。
  • この試験器具はアルミナ粉の付いた回転するヤスリで試験体であるフロア材を擦りますが、JASでは500回転後の重量減少率で100回転に換算して耐摩耗性を表します。ENの耐摩耗性試験では100回転毎に初期摩耗が発生しているかを確認しラミネートフロアの最低耐摩耗性は900回転以上(AC1)です。
  • 一般的なラミネートフロアの耐摩耗性はAC3ですので初期摩耗発生まで2000回転以上の耐摩耗性があります。クロノテックス商品の耐摩耗性(初期摩耗)は4000回転以上(AC4)や6000回転以上(AC5)などもありますので、日本の傷に強いフロア材とは比較にならない程の耐摩耗性です。

Q:日焼けしませんか? A:Yes. 日焼けに強い商品です

A:日焼けはしません。または非常に日焼けしにくい商品です。

  • ラミネートフロア規格EN13329の日焼け試験であるEN ISO 105-B02試験ではレベル6以上、EN 20 105-A02試験ではレベル4以上となっています。
  • 個人的には、日焼け(経年変化)しないフロアには寂しさを感じております。日焼けするフロアに慣れているせいでしょうか。

Q:病院で使用したいのですが、薬品に強い商品ですか? A:Yes. 耐汚染性の高い商品です

A:薬品に強いフロアです。耐摩耗性や耐衝撃性にも強いフロアですので病院には最適なフロアです。

  • (耐汚染性):ラミネートフロアの試験項目には「耐汚染性」があります。汚染材料を3つのグループに分けグループごとに耐汚染性を5段階評価し、商業施設用途ではグループ1、2に対する評価は5、グループ3では評価4以上に合格しなくてはなりません。汚染材料には各種薬品名が含まれています。汚染材料に関しましては「お手入れ・メンテナンス」のコナーに記載しておりますが、記載のない薬品につきましては各自で耐汚染性を確認してください。
  • (推奨クラス):商業施設ではクラス31以上を推奨いたします。ドクターのキャスター付き椅子の移動は頻繁であるため耐摩耗性と耐衝撃性の高い「クラス32または33」を推奨いたします。
  • (病院に最適なフロア):衛生的、傷が付きにくい、薬品に強い、床暖房もできるフロアです。ラミネートフロアならではと言える施工場所は、病院、老人ホーム、ペットショップが挙げられます。

Q:保証期間は? A:日本では運用上保証期間を設定していませんが欧州では長期の保証期間があります

A:欧州ではメーカーによる保証期間がありますが、日本では保証期間を設けていません。

  • ラミネートフロアが普及している欧州ではクロノテックス社も商品のクラス別に商品の保証期間を設けております。保証内容の詳細はクロノテックス社のホームページでご確認ください。概要は下記となります。
    • 保証範囲:商品に起因する瑕疵。施工は同社指定施工マニュアルに従う条件。
    • 保証内容:商品の取り換え、または代金の返金。施工費等の経費は対象外とする。
    • 保証期間:(欧州域内での保証期間であり、日本では保証期間はありません)
      •            住宅使用(土足)    事務所・店舗使用
      •    クラス23     6年            ---
      •    クラス31     8年            2年
      •    クラス32    12年            3年
      •    クラス33    15年            5年
  • 欧州でのクロノテックス商品の保証事例と保証に関する私見
    • クロノテックスラミネートフロア商品に起因する施工後の保証例は発生してい無いと聞いております。それ程、クロノテックス商品は優秀で安心して使用できる商品です。クレームは発生していますが、原因を調査しますとクレームの全てが施工ミスに起因しています。

Q:床暖房対応フロアですか? A:欧州の床暖房対応フロアですが、欧州と日本の床暖房は異なります

A:基本的には床暖対応フロアです。少なくとも欧州では床暖房用フロアです。

  • (欧州の床暖房、そして日本の床暖房):床暖房は快適な暖房器具ですが、欧州と日本の床暖房とでは温め方が異なります。
    • 欧州の床暖房は温水式です。暖房が必要な季節になりますと床表面温度が適温になるまで数日かけて温めます。1日の上昇温度は5℃以下です。床表面温度は最高26℃(または27℃)です。
    • 日本の床暖房には温水式と電気式があります。温水式床暖房も電気式床暖房も床の表面温度は短時間で高温にします。温水式床暖房では初期の水温は80℃の温水を使用することがあります。このように日本の床暖房用床材は過酷な状況で使用しますので、過酷な状況でも耐えられる床材かを試験することがあります。この試験に合格した床材が「床暖対応フロア材」です。JASやJISの試験ではないため「○○ガス、床暖対応フロア」と床暖房メーカーを併記するのが一般的です。
  • (ラミネートフロアの表面上限温度26℃について):ラミネートフロアを床暖房仕上材として使用する時は床表面温度は26℃以下が一般的です。
    • 快適と感じる温度(気温)をご存知でしょうか。日本では気温25℃以上を夏日、30℃以上を真夏日と云います。床暖房は足元だけを温める暖房ではなく、部屋全体そして体全体を温める暖房器具です。冬場の気温20℃から26℃は快適な温度です。従いましてラミネートフロアは26℃以上にすることは意味のない行為となります。
    • 上限温度が26℃であれば、床の上で寝転ぶこともできます(低温やけどの心配がない)。トルエンなどのVOCも発生しにくい温度です(人に有害なガスVOCは建材が40℃以上になると急激に発生します)。
  • (ラミネートフロアは欧州の床暖房用床材):ラミネートフロアの規格EN13329には床暖房床材としての試験項目はありません。
    • しかし、ラミネートフロアの全てが欧州の温水式床暖房に対応しています。
    • 電気式床暖房は欧州では稀有な商品のためどのような温め方をするのか不明であり基本的には電気式床暖房では使用不可となっています。しかし、電気式床暖房は設定温度が制御しやすいため欧州同等の温め方ができますので日本では電気式床暖房の仕上材としてラミネートフロアは条件付きで有効と思われます。
  • (日本の床暖房仕上材として使用可能か?):ラミネートフロアが日本の床暖房に対応可能であるかは、床暖房メーカー様の当該試験の実施を待つのみです。
    • 既に日本の床暖房の仕上材としての使用実績は多くありますが、日本の床暖房方式は欧州より過酷であるため、今後どのようなトラブルが発生するかは不明です。
    • しかし、長期優良住宅(約100年の寿命)のインフィルとしての床暖房機器の寿命を考慮しますとラミネートフロアのような釘や接着剤を使用しない置床施工できる床材が必要であることは明白です。

Q:ラミネートフロアは安価ですか? A:Yes. 安価で高品質が魅力な商品ですが、高額商品も人気です

A:ラミネートフロアは安価な商品ですが、最近の傾向として高額商品が登場しています。

  • ラミネートフロアの価格に対するFAQ(Q&A)は欧米のサイトでも散見されます。各社のサイトの回答を取りまとめて円に換算しますと「1平方メートル1000円から5500円」となります。(為替は135円/Euro、95円/USDで計算)
  • この5倍強の価格差より、ラミネートフロアの種類(品質)の多さがわかります。最近の傾向として10,000円/m2前後の商品が登場し、ラミネートフロアは高額商品分野へも参入しています。
  • 1000円/m2のラミネートフロアが如何なるものかはわかりませんが、日本では流通していません。
  • 日本で流通しているラミネートフロアは中級以上のため、2,500円/m2から4,000円/m2の商品群と、5,000円/m2から10,000円/m2の商品群と思われます。価格の安さでラミネートフロアをご検討されているのであれば、高級品は見ないほうが無難です。「一目ぼれ」して予算オーバーの買い物をしてしまうことになるかもしれません。

Q:ラミネートフロアを内装壁材と使用できますか? A:Yes. 法により使用制限や使用不可があります

A:内装壁材としても使用可能ですが、施工物件によっては制約がありますのでご注意ください。

  • 先ず施工に関しては、フロアの下端のサネを壁に釘止めします。ラミネートフロアの比重は0.9前後と重たい商品ですので、長めの釘がビス止めを推奨いたします。
  • 商業施設ビルに施工する場合には壁全面に施工することはできませんので、腰板程度の床から1.2メートルの高さまでの施工として下さい。詳細は所轄役所へお問合わせください。
  • 尚、ラミネートフロアの耐火性能はEN13501-1適合品で着火しにくい商品ですが、日本では個別に大臣認定を取得する必要があります。現状では、当該大臣認定を取得しているメーカーはないと思われます。詳細は各メーカーの輸入業者にお問合わせください。

Q:新築ですが床暖房は後日時期を見てからと考えています。アドバイスを? 了解いたしました

A:リフォームで床暖房を導入する例は多くあります。ラミネートフロアならではの後付け方法を記載いたします。

  • 床暖房の心地よさは経験した人しかわかりません。熱くもなく寒くもなく、それでいて全身が温まるすぐれた暖房設備です。住宅を新築される方の多くは床暖房を検討されるようですが、検討の結果、何らかの理由で床暖房導入を先送りされる方も少なくありません。
  • 床暖房メーカー様にとってリフォームによる床暖房も重要な市場となりますので、リフォームによる後付け床暖房施工は充実した市場となっています。しかし、既存の床の上に床暖房と新設フロアを載せますので、床の高さが15mmから20mmほど高くなります。
  • 御質問者のように新築物件で床暖房は後付けの方針が明確であれば、それに合った床施工をしておくべきです。ラミネートフロアを使用すれば安価で無理なく後付け床暖房導入ができます。
  • (新築時)①先ず、床暖房を導入する予定の場所に床暖房の代わりに合板を敷き詰め、釘打ちし床下地材に固定します。合板の厚みは9mmか12mmであれば余裕のある厚みとなります。②ラミネートフロアを浮床施工します。
  • (床暖房後付け工事)①ラミネートフロアをはがします。②新築時に取り付けた合板を剥がし床暖房設備を設置します。③剥がしたラミネートフロアを元に戻して、出来上がりです。
  • ラミネートフロアをはがす前に、各列の長さカットしたフロアの表面にフェルトペンで列の番号を記入しておきますと元の場所に戻すときに便利です。フェルトペンはエタノール(消毒用アルコール)を浸み込ませた布で拭きますと簡単に拭き取れます。
  • 新築時に床暖房の代わりに埋め込んだ合板は床暖房導入後は無駄となりますが、この方法が一番簡単で正確であり安価であると思われます。時には将来のための無駄(=冗長、redundancy)は必要となります。今までの住宅では冗長性を高める工夫はされていませんが、ストック型住宅のインフィル(設備や内装)更新では冗長度の高い設計が必要と思われます。構造材の耐用年数が100年であっても住み心地や使い勝手が悪い住宅では子や孫にとっては迷惑な話かもしれません。

Q:住宅専用クラスはありますか? A:すべての商業施設用は「住宅用最高クラス」も兼ねています

A:「クラス23」は基本的には存在いたしません。ひとクラス上の「クラス31」を採用して下さい。

  • 「クラス23」と「クラス31」の物理特性である耐摩耗性・耐衝撃性・耐汚染性などは同じです。一点だけ異なるのは「浸漬厚み膨張率」です。この膨張率が18%超から20%以下がクラス23であり、18%以下がクラス31となります。基本的に浸漬厚み膨張率の試験結果は18%以下(一般的には10%以下)となるため「クラス23」の商品は見つけにくく、「クラス31」は見つけやすくなっています。
  • ラミネートフロアには6分類のクラスがありますが、実質は3種類のクラスしかありません。3種類のクラスとはクラス31、クラス32とクラス33となります。
    • 「クラス33」の商品は、すべての試験項目で満点を得た商品です。試験結果がGrade4以上を要請している試験項目でもGrade5で合格しているのが実情です。
    • 「クラス31」の商品は、一番多く流通している商品です。
  • 現在のラミネートフロア生産技術では住宅用クラス21,22,23は基本的には生産していないクラスとなります。であれば住宅用クラスを廃止すれば良いのですが、なかなかそうはいかない事情があります。(事項がその理由です)
  • 次にクラス21,22,32の存在理由を説明いたします。
    • 「クラス32」はクラス33で満点が取れない試験項目があった時の商品です。例えば、耐摩耗性試験でIP=5800の商品は他の試験項目が満点でもIP≧6000ではないためクラス33にはなれず、クラス32となります。
    • 「クラス21」の商品は、クラス31,32,33の商品でも1項目だけ試験結果が悪いときにクラス落ちしたときの商品です。その試験項目としては耐摩耗性や耐衝撃性などの重要項目ではなく、「耐シガレット性」が悪い(Grade3以下)商品となります。
    • 「クラス22」の商品は、現在のラミネートフロアの生産技術では有りえないクラスとなります。耐摩耗性のIP値が1500から2000未満の商品なのでしょうか。それとも耐キャスター性のない商品なのでしょうか。


Q:ラミネートフロアの厚みによる商品の違いは? A:厚いほど歩行感が良くなります

A:浮床施工したときの歩行感に違いがあるようです。

  • ラミネートフロアの施工は釘や接着剤を使用しない浮床施工が基本です。浮床施工では床下地材または既存のフロア材の上に防湿シートとクッション材を敷き、その上にラミネートフロアを施工します。また、ラミネートフロアの基材はHDFで丈夫なため厚さ8mmでも破損することはありません。
    • しかし、従来の木製フロア材と同等の歩行感(靴歩行の場合は歩行音を含め)を要求されるのであれば、厚み10mmや12mmの商品をお勧めいたします。
    • (決して8mmのフロア材が歩行感が悪いと言う説明ではありません。)
  • ラミネートフロアの厚さには6mm、7mm、8mm、(9mm)、10mm、12mmの商品がありますが、一番多く生産されているのは厚さ8mmとなります。このサイトでたびたび説明していますが、ラミネートフロアは欧米のリフォーム市場をターゲットとした商品です。このため、丈夫なHDFを使用し少し薄めの厚み8mmが一般的となっています。
  • 日本で入手可能な厚みは、7mm、8mm、9mm、10mm、12mmと思われます。


ラミネートフロアの施工に関するFAQ

Q:釘や接着剤を使用する施工は可能か? A:Yes. 接着剤施工を説明します

A: ラミネートフロアの直貼施工は複合フローリングなどの施工方法と同様です。

  • (ラミネートフロアは直貼施工もできます):
    • ラミネートフロアは置床施工しかできないのではなく、接着剤でラミネートフロアと床下地材を貼りつける直貼施工とすることもできます。接着剤は一部のラミネートフロアに付けるのではなく全てのラミネートフロアに塗布します。接着剤の塗布量や塗布方法は複合フローリング施工と同程度となります。
  • (直貼施工する理由を施主様に説明して下さい):
    • 置床施工に不慣れのため、または慣れた直貼施工が安心などの理由でラミネートフロアの直貼施工をする施工業者様が多くいらっしゃいますが、直貼施工は施主様には何らメリットがない施工方法です。このため、ラミネートフロアを直貼施工する場合には、施主様への説明と了解を得て下さい。
    • 当方の関連では、ハウスメーカーの指定床施工方法のため直貼施工でラミネートフロアを施工したのが直貼り施工の最初の物件です。その後、約半数の物件が直貼り施工となっています。
    • ラミネートフロアの直貼り施工は施工後のクレームが稀有で、施工説明も不要です。床下地材が合板で根太に固定されている多くの日本の住宅では有効な施工方法と思われます。(接着剤は1液ウレタンを使用しました。)

Q:ラミネートフロアはDIYで張替えできますか? A:Yes. 各種アドバイスを記載いたしました

A: DIYでも張替えできるフロアです。電動工具で怪我をしないよう作業してください。

  • (基本的には):既存のフロアの上にラミネートフロアを施工します。フロア材を剥がしたり、根太等の取り換えが必要な場合はプロの職人さんの仕事となります。
  • (商品の選択):ラミネートフロアの施工はどこのメーカーでも簡単ですが、作業時間には2倍から3倍の違いがあります。従いまして、メーカー及び商品の選択は重要です。見切り材の形状によりフロアと壁の隙間、フロアとフロアの隙間が決まります。ご使用予定の見切り材の形状(サイズ)はフロア施工前に確認して下さい。見切り材や幅木の入手先はホームセンターまたは建材販売店、ラミネートフロア販売店となります。
  • (施工)どこから張り始めれば作業全体が簡単になるかを検討して下さい。施工場所の形状によっては張り始める場所により作業時間は増大します。どこから張り始めても作業の難易度が同じであれば、既存のフロアと同じ方法に張るのが良いと思われます。
  • (壁とフロアのスペース):ラミネートフロアは浮床施工のため、フロアは床下地材に固定しません。このため、壁とフロアには10mmのスペースが必要となりますが、10mmのスペースを覆う幅木は日本では入手困難です。施工面積によっては10mm以下のスペースで施工する例も多くなっています。壁際のスペースの大きさに関しましては経験豊富な販売店さんに相談してください。このページの他のFAQ項目でも「スペース(隙間)」に関して記載していますので、そちらもご覧ください。
  • (注意事項①):電動丸のこを使用しますとフロアのカットは楽にできますが、不慣れな方には危険な道具となります。電動丸のこをお持ちでない方はより安全なジグソーを購入されるか手挽きノコをお勧めいたします。カットした場所は幅木や見切り材で覆い見えなくなりますので、カットの出来栄えは気にしないで下さい。フロアのカット線はフロアの裏側に付ける施工説明が多いようですが、フロアの表面にカット線を付ける方が作業は楽となります。
  • (注意事項②):DIYでは作業が簡単な浮床施工が前提となります。浮床施工ではフロア裏側には部分的でも接着時は使用してはいけません。部分的に釘を使用することも厳禁です。
  • (目安作業日数):作業時間の目安は10畳大四角形であればフロア施工で1日、家財道具の搬出入で1日、余裕を見て合計3日と思われます。個人差は考慮していません。詳細はラミネートフロア販売店さんにお尋ねください。

Q:メーカー指定の幅木や見切り材は必要ですか? A:No. 代用品を採用する事例が多いようです

A:専用幅木や見切り材をアクセサリーと呼びますが、臨機応変に対応してください。

  • ラミネートフロアのアクセサリーについて:
    • ラミネートフロアはDIY 施工が可能なため、各種アクセサリーの取り付けもDIYで施工できるように工夫されています。また、多くのアクセサリーは脱着が可能なため、フロアの再張替えにも有効な代物です。アクセサリーはラミネートフロアメーカー純正品とアクセサリー専門メーカー品があり、いずれもDIYで施工される方には施工しやす商品です。大工さんや床施工業者さんによる施工では、アクセサリーは必需品ではありません。それぞれの業者さんと打ち合わせし臨機応変に対応してください。
  • ラミネートフロア専用の幅木を採用するときの注意事項:
    • 専用幅木はすぐれもので、取り付けが簡単で取りはずしも可能です。しかも幅木の裏面に欠き込みがあり電気の延長コードを通すことができるものがあります。しかし、専用幅木の厚みは15mmや20mmが一般的であり、この厚さが問題となり日本の建築物では採用できないケースがあります。
    • 従来は日本でも幅木の厚さは15mmや18mmほどありましたが、最近では7mm以下の幅木が主流となり、これに合わせドア枠の壁からはみ出し量も小さくなっています。
    • 専用幅木を検討される場合はドア枠の壁からのはみ出し量が幅木の厚み以上あるかを確認してください。幅木がドア枠からはみ出すようであれば、我慢してそのまま採用するか、ドア枠を大きくするか、専用幅木を他の商品に変更することになります。
    • 新築施工や大工さんによるリフォームであれば、細部の納まりは大工さんにお任せしてはいかがでしょうか。DIY施工ではエンド見切り材を採用するか壁とフロアに隙間に柔らかいひも状のゴムを入れて隙間を無くす方法があります。ホームセンターでも入手可能と思われます。
  • 幅木以外のラミネートフロア専用見切り材は取り付けには特に問題はありません。適材適所で専用見切り材を採用してください。
  • 新築物件では、敷居の下にフロアが入るように欠き込みをすれば見切り材は不要となります(フロアを敷居に飲み込ませる)。新築物件ではラミネートフロアの納まりを考慮した設計をしてください。既存建築物の流通が7割以上の欧米ではラミネートフロアはリフォーム用が主要市場となりますが、日本ではリフォームだけではなく新築物件(既存建築物の流通は1割強)も重要な市場となります。注文住宅であっても幅木の厚みは打ち合わせ事項から除外されるケースが多く散見されます。厚み15mmの幅木が設計に組み込まれるだけでもラミネートフロアは採用しやすくなります。

Q:施工には専用の工具や道具が必要ですか? A:No. 商品により異なりますが専用工具不要が最新式

A:クロノテックスのマムート、アマゾン、エクイジット、ダイナミックの施工では専用工具は必要ありません。
商品によっては短辺のジョイント用工具が必要な場合があります。施工説明は専用工具が必要な場合を前提に記載いたします。

  • フロア施工で必要なものを記載いたします。フロアのジョイント方法は商品により異なりますので、商品によっては必要となる工具には△印を付記します。
    • (フロアの長さ、最終列フロアの幅カットに必要なもの)
      • 電動丸のこ、のこぎり、鉛筆、巻尺、直角定規
    • (フロアとフロアのジョイントに必要なもの)
      • スペーサー、(△)スライドハンマーまたはクランク形状金物、(△)あて木、(△)ハンマー、(△)接着剤、カッター
  • スペーサーについて
    • ラミネートフロアの浮床施工(置床施工)では、壁とフロア、連続するフロアと他の連続するフロアには適度の隙間が必要です。適度の隙間を確保するために使用するのがスペーサーです。スペーサーは各列の左右に各1個使用しますので、数量は施工面積に合わせて用意して下さい。メーカー純正のスペーサーがありますが、隙間に合わせた厚みの合板をカットしたもので代用可能です。サイズは30x50mm程度にカットしてください。
  • スライドハンマー(またはクランク形状金物)
    • フロア材の長さ方向をジョイントする時は、あて木を添えてハンマーで叩き入れます(商品によりますが)。壁際の各列最後の1枚のジョイントは先のようなジョイントができませんので、スライドハンマーを使用します。スライドハンマーの代用としてクランク形状の金物利用しハンマーで叩きながらフロアをジョイントすることができます。
    • 従来のフロア材の長さ方向のジョイントはこのようにハンマーで叩き入れる方法が一般的でしたが、ハンマーを使用しない簡単なジョイント方法も開発されています。
  • あると便利な工具⇒際切りカッター(きわぎりカッター)
    • ラミネートフロアの施工を本業とされる方にお勧めしたいのが際切りカッターです。壁とフロアの適切な隙間をフロア施工後に際切りカッターで確保する施工方法があります。また、隙間が狭すぎたため、隙間を3mm、5mm広げる時などには際切りカッターが大いに役立ちます。
    • どこの電動工具メーカーでも取り扱っている商品ではありません。日立工機さんが取り扱っていたと思います。

Q:壁とフロアには最低10mmの隙間が必要か? A:Yes. 最低10mmの隙間がトラブルを防止します

A:メーカーに問い合わせすれば、最低でも10mmの隙間が必要であると回答してきます。しかし・・・

  • (安全な施工を推奨):先ずは、メーカーの施工マニュアルに従った隙間で施工されろことを推奨いたします。施工マニュアルに記載された隙間は安全で十分な余裕を持たせた隙間となっています。また、ラミネートフロアの施工では壁とフロアの隙間の大きさにより作業効率が変わります。経験上、8mm以上の隙間としますとラミネートフロア床施工は簡単となります。
  • しかし、これでは納得いかない方のために下記を記載いたしますが、施工マニュアルに準拠しない施工は各自の責任施工となり、弊社では一切の責任は負えません
    • フロアの膨張率が分かれば、膨張率と施工面積に合った隙間で施工できますが、各メーカーはフロアの膨張率は公開していません。欧州建築物であれば厚さ15mmや20mmの幅木は問題なく採用できますので、隙間最低10mmに従うことには何ら問題がありません。幅木の厚さ7mm以下が主流となっている日本の住宅では隙間10mmで幅木15mmでは、枠材との納まりが上手くいきません。
    • フロアの膨張率を調べて、その膨張率から安全な隙間を想定してください。
    • 膨張率を調べるために、フロアをつなぎ合わせ2メートル以上の試験体を作成します。試験体をビニールシートで作成したプールに数日、できれば1週間浮かせて試験前のサイズと試験後のサイズより膨張率を計算します。
    • 意外なほど低い膨張率が得られると思います。ラミネートフロアの保護シートと裏面のbackerには水を通さないメラミン樹脂が使用されています。上下2層のメラミン樹脂が基材(台板)HDFを水から保護しているため膨張は低く抑えられているようです。
    • フロアの長さジョイント方法によっては7mm以下の隙間とすることができません。
    • フロア各列の最後の長さジョイントを叩き入れる商品では、サネの長さとスライドハンマー(またはクランク形状金物)の厚さを合算した値が施工上の制約による最少隙間となりますが、この最少隙間は7mmから8mmになると思われます。ジョイントするフロアの雄サネを1mm2mm削り落しますと、上記最小隙間は5mm程度とすることができます。
    • 釘・接着剤を使用する一般的な床施工でも壁際は数ミリの隙間が必要です。ラミネートフロアの施工マニュアルを無視した隙間は7mmの幅木が使用できるほどの隙間としてはいかがでしょうか。施工面積を小さくする工夫も必要です。以上、各自の責任施工であることをお忘れなく。


施工後のFAQと『よくある施工トラブル集』

Q:ワックス掛けは必要ですか?日常の手入れ方法は? A:ワックス掛け不要で手入れ簡単なフロアです

A:ワックス掛けは不要。日常のお手入れは掃除機をかけるだけです。

  • ワックス掛けはできますがワックス掛けは不要です。
    • ワックス掛けの目的はフロア表面の保護と適度の艶出しと思われます。ラミネートフロアは土足歩行でも傷がつかない保護シートが付いていますので、更なる保護膜(ワックス)は必要ありません。
    • フロアの光沢は鏡面仕上げを含め数種類ありますので、お好みの光沢を選択しワックス掛け艶出しの代用として下さい。
  • あると便利なのが、消毒用アルコール(主成分はエタノール)です。
    • フロアに付着した油性ペンやマニュキアそして煙草のヤニなどはエタノールで簡単に拭き取れます。フロアの輝には影響しません。
  • 日常のお手入れ、そして非日常のお手入れ方法は、当該サイトの「お手入れ・メンテナンス」のコナーを参照して下さい。

トラブル事例(床の突き上がり): 原因:伝言で「膨張しない床材」と説明

施工方法を伝言で伝えていませんか?伝言ゲームにより正しい施工方法が伝わっていません。

  • (トラブル発生原因):壁とフロア材の隙間を0mmで施工したため、床の突き上がり発生。
    • 傷に強いラミネートフロアが「膨張しないラミネートフロア」と伝わり壁とフロアの隙間を0mmで施工。
    • 施工ミスではなく、説明ミスです。口頭での施工説明では施工方法は正しく伝わりません。
  • (床トラブル解消方法):
    • フロアを剥がす。剥がし方は、際切りカッターを使用する。または施工最終列を犠牲して壊す。
    • フロアと壁に適度な隙間(スペース)を設けて、再施工する。施工済みフロアの9割は再使用可能である。
    • 幅木を新設し、壁とフロアの隙間を隠す。
  • (トラブル事例への対応):
    • 施工マニュアルの作り直し。簡単明瞭な施工マニュアルとする。同業他社と施工マニュアルに関する情報交換の実施。
    • 施工に立合い、現場で施工方法を説明する。(時間が許す限り施工に立合いますので、ご連絡下さい)

トラブル事例(土間で床の突き上がり): 原因:次工程の業者への連絡漏れ

乾いていないスラブへ施工したためではなく、次工程のタイル屋さんの親切心が原因

  • (トラブル発生原因):約1坪の広さの土間に施工したラミネートフロアが突き上がった。壁とフロア材には10mmの隙間を確保した。
    • スラブは乾いていないため、隙間10mmの確保と防湿シート(TUPLEX)を敷くことをアドバイスした物件である。
    • 施工済みフロアを取り外すと、フロアと壁の隙間10mmはコンクリートで塞がれていることが判明。
    • 次工程のタイル屋さんが当該隙間をセメントで塞ぎ、結果的に隙間ゼロとなった。
  • (床トラブル解消方法):
    • 施工済みフロアを破棄し、新しいラミネートフロアを施工。
  • (トラブル事例への対応):
    • 全工程を管理する現場監督へ置床施工を理解していただく。
    • 類似のトラブルは、他の現場でも発生しています。

トラブル事例(施工経験者に多い施工中のサネ破損): 原因:施工方法は商品により異なるため

施工立合い中に発生する唯一のトラブルは他社ラミネートフロアの施工経験者に散見

  • (トラブル発生原因):ラミネートフロアの施工方法は複数あります。特殊形状のサネの開発により施工方法は進歩しています。商品の多いクロノテックスでは4通りの施工方法があり3通りの施工ではハンマーを使用しません。
    • 置床施工ではサネ部分に接着剤を使用する施工や、フロアの長辺のジョイントや短辺のジョイントにハンマーや特殊形状の金物で引寄せる施工があります。
    • 日本では前述の施工をするラミネートフロアが普及したため、ラミネートフロアの施工経験者は当該フロアの施工ではハンマーを使用する癖があります。
    • ラミネートフロアの最新式施工方法では専用工具やハンマーは使用しませんのでハンマーで叩いても破損しないサネにはなっていません。しかし施工経験者はハンマーで叩き入れようとし、サネを破損させています。
  • (床トラブル解消方法):
    • サネの破損したフロアは全て破棄するか、使用可能な長さに切断し再利用します。
  • (トラブル事例への対応):
    • 置床施工はメーカーにより異なることをサネの破損で理解していただくことにしています。
    • 殆どの場合フロア2枚程度の破損でハンマー不要や、ハンマーを使用しない施工の素晴らしさ会得していただけるようです。
  • (特記事項):
    • ラミネートフロア施工では規模の大きいトラブルは、施工経験者に多いようです。
    • 設計士様の無理難題も施工トラブルの一因となっています。施工ルールを無視する施工では、想定できるトラブルの補修方法を考慮した施工とすることに心がけて下さい。
    • 置床施工は万能ではなく制限のある施工方法です。置床施工で対応できない場合は接着剤を使用した直貼施工に変更して下さい。ラミネートフロアは直貼施工でも施工時間が短縮できます。